破裂したらどうなる!?水道管の老朽化問題とトラブルへの備え

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昨今、我が国では、水道管の老朽化が深刻な問題になっていることをご存じでしょうか。
高度経済成長期に急激に整備された水道管の老朽化が進み、日本各地で漏水や冠水、断水などのトラブルが起こっています。耐用年数を超えた水道管を使い続けることは、水道管の破裂や漏水などの事故につながり、とても危険です。
今回は、日本のライフラインを支える水道管の現状と課題、水道管トラブルへの備えについて解説します。

日本の水道管の現状と問題

我が国の水道管は、昭和40年代以降の高度経済成長期を中心に大幅に整備され、現在、全国での普及率は約98%にのぼります。
水道管の法定耐用年数は40年。この高度経済成長期に急増した水道管は、すでにその耐用年数を越え、老朽化しています。
重要なライフラインである水道を守るためには老朽化した水道管の更新が欠かせません。
しかし、人口減少による水道事業の業績不振や水道技術系職員の高齢化などの理由により、工事が追いついていないのが実情なのです。
更新が必要な水道管の割合は増加の一途をたどっており、2018年度末の時点で、更新の必要な水道管の割合は 17.6%となりました。
老朽化した水道管が破裂すると、大量の水が噴出したり、修繕のために断水したりと、甚大な被害や影響が出てしまいます。
そして実際に、水道管の老朽化によがる破裂などの事故は、毎年全国で2万件以上も発生しているのが現状です。

水道管が破裂すると…

道路の下で水道管が破裂するとどうなるでしょうか?
水道管から漏れた水の水圧でアスファルトが持ち上がって道路に亀裂が入り、裂け目から水が噴出し、周辺が冠水します。
そのため、通行止めや周辺道路の渋滞が引き起こされます。周辺の水道の蛇口からは正常な水が出なくなり、水道管修繕のために断水も余儀なくされることに。
破裂した水道管の近くにガス管が敷設されている場合などでは、ガス管に影響が及ぶといった二次的被害も起こり、周辺のライフラインはさらに打撃を受けるでしょう。

水道管事故が起こってしまったら

公道での漏水は…

公道での漏水は、市町村の水道局など水道事業者が処置、修繕を行います。発見した場合は、早急に水道局に連絡してください。
特に冬季は、漏れ出した水が凍結すると周辺でスリップ事故などを誘発するため、いち早い対処が必要です。

私有地での漏水は…

公共の道路から家庭の敷地内に引き込まれている水道管については、水道メーターより公道側は、市町村の水道局など水道事業者の管轄です。
この部分の水漏れは、基本的に水道局などが対処をします。
一方、水道メーターから蛇口などの給水装置までは個人の所有物であり、水漏れが起きた場合は、個人で指定給水装置工事事業者に依頼し、修繕することになります。

水道管事故への備え

水の備蓄

自然災害に備えるのと同様に、予期せず起こる漏水・断水のためにも、水を備蓄しておきましょう。
飲料水は、大人1人につき、1日2〜3リットル。トイレや歯磨きなどの生活用水として、1日3リットル×家族人数分の備えがあると安心です。

敷地内の水道管の点検

家庭の敷地内に敷設されている水道管の耐用年数も40年程度と言われており、公共の水道管同様に更新工事が必要です。
ご自宅の水道管が敷設から40年以上経過している場合は、トラブルを未然に防ぐため、一度水道業者に点検をしてもらうほうがよいでしょう。

 

いかがでしたか。
日本の水道管の老朽化問題や、それに対する備えをご紹介しました。
普段あまり考えることのない問題かもしれませんが、これを機に、ご自宅の水道管の点検・更新を検討されてみてはいかがでしょうか。
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