日本では、もともと、入浴はシャワーだけでなく湯船に浸かる習慣があります。
最近では、健康や美容の観点から、寒い冬場だけでなく一年を通して湯船に浸かる方も多いようですが、この毎日の残り湯、みなさんはどうしていますか?
そのまま流してしまわずに、洗濯の際に再利用するのもいいアイディアです。
一般家庭のお風呂の浴槽は、およそ200~280リットル。かなりの量なので、日々の洗濯に再利用すれば、節水や節約に効果的です。
とはいえ、残り湯で洗濯するのは、汚れや雑菌の問題など衛生面は大丈夫なのか…?と気になるところではないでしょうか。
今回は、お風呂の残り湯で洗濯しても問題はないのか、また、残り湯で洗濯する場合の注意点を解説します。
お風呂の残り湯で洗濯してもいい?
結論から言うと、いくつかの注意点をクリアすれば、残り湯を使っても問題ありません。
入浴後の残り湯には、垢や皮脂、埃などが混入しています。また、入浴剤を使用した場合には、入浴剤の成分も含まれます。
それらが原因となって、洗濯物に嫌な臭いが発生したり、色移りなどの可能性があることは否めません。
しかし、後述するコツさえ押さえて使用すれば、衛生的に洗濯することができます。
残り湯で洗濯する際の注意点
残り湯洗濯には、入浴時から洗濯の際まで、4つの気を付けておくべきポイントがあります。
入浴剤の製品表示を確認する
リラックスや整肌効果のために、湯船に入浴剤を入れたいこともあるでしょう。
基本的には、残り湯を洗濯に使用できる入浴剤が多いようです。しかし、製品によっては、洗濯に使うと色移りする場合もあるので注意が必要です。
必ず事前に入浴剤の製品表示を確認してください。
入浴時にお湯をなるべく清潔に保つ
汚れた残り湯で洗濯すると、洗濯物に汚れが付着したり、嫌な臭いが発生する原因になります。
入浴時に少しでもお湯を清潔に保つように気を付けましょう。
工夫できることとしては、体を洗ってから湯船に入る、髪の毛やタオルの繊維くずといったゴミが入らないようする、入ってしまった場合は取り除いておく、などが挙げられます。
また、入浴後はお風呂のふたを閉め、埃が入らないようにしておいてください。
できるだけ早めに洗濯に使う
少しでも清潔な状態で洗濯するために、残り湯はできるだけ早めに使いましょう。
入浴後、時間が経てば経つほど、残り湯の中の細菌は増加します。
入浴直後の細菌の数は、1ml当たり数百~数千個程度ですが、入浴後一晩経つと、数十万個~数百万個に急増。一晩で約400~2000倍に増えてしまうのです。
残り湯が温かいと洗濯物の汚れ落ちがよくなるというメリットもあるので、入浴後なるべく早めの使用がおすすめです。
「すすぎ」は水道水で行う
諸々の注意をしても、やはり、残り湯には少なからず汚れや雑菌などが含まれます。
洗濯物に汚れが残らないようにするために、また、入浴剤の色移りを防ぐ意味でも「すすぎ」の工程では水道水を使った方が安心です。
残り湯を使用するのは「洗い」の工程のみにし、「すすぎ」の際は水道水を使うようにしましょう。
お風呂の残り湯で洗濯する場合の注意点を4つご紹介しました。
これらのポイントを押さえれば、残り湯を使っても衛生的に問題なく洗濯することができます。
残り湯洗濯は、節水や節約にも役立つので、ぜひ試してみてくださいね。